サートゥルナーリアの敗因
ダービーの結果に納得行かない人が多いようで(・∀・)僕は馬券を外す事も含めて想定内。
もう少し詳細に解説しておこうと思います。
サートゥルナーリアの敗因は出遅れであり、他の騎手なら出遅れて無かったかもしれません。
アンカツさんの解説
サートゥルナーリア。マイナス体重で嫌な予感。パドックまで我慢できとったけど、最後の最後でテンションが爆発した。僚馬とは逆に、人のプレッシャーも伝わったかな。ああいう時は先にゲート入れたほうが中で落ちつくの。普通ならいいはずの偶数番が裏目に出て、最悪のタイミングでゲートを切られた。
— アンカツ(安藤勝己) (@andokatsumi) 2019年5月26日
スタート直前、サートゥルナーリアはゲート内でモジモジしていました(ゲートの下を潜ろうとしていた?)。
通常は馬が出遅れそうな時はスターターがゲートを開けるのを待ちます。
公平性を考えれば機械的にゲートを開けるべきなのですが、事故防止の観点でスターターがゲート内の状況を見て任意にタイミングを決めているのが通例です。
今回はスターターが見落としていたか、レーン騎手のアピールが足りなかったのか解りませんが、ダービーの結果を左右したポイントとなりました。
レーン騎手のその後の対応については特に問題ありません。
外を回した事に対する批判意見も多く見ましたが、レース後記事で解説した通り、矢印の方向へのポジショニングはリスクが高すぎます。
結局、外々を回らされて、スタミナを削られて、脚を失ってしまった。具体的に言うと、第1コーナーを回った直後に内が空いていたところに入っていたら結果は違ったはず。このタイミングで入らなかったから、後ろにいたニシノデイジーに内を取られてしまい、二度と内ラチ沿いを走ることはなかった。 pic.twitter.com/GAdaRh7eCo
— 治郎丸敬之 (@glassracetrack) 2019年5月27日
マイネルは強行出走だった事、シュヴァルツリーゼはコーナーが下手な事を考えれば、ランフォーザローゼスのラインに居るのが正解です。
ただし、レーン騎手はそこまで細かくは見ておらず、おそらく「7番と13番の馬が強い」という事だけ頭に入れて乗ってます。
そのため、「目の前に居る3頭(5番・14番・18番)は7番と13番がペースアップした時に付いて行けず壁になる(皐月賞のダノンキングリー状態になる)」事を予期して3頭の外を選択しました。
単勝1倍台の馬に乗る以上、この選択は妥当です。
そして、このレースを語る上で大きなポイントとなるのは川田騎手の仕掛けです。
アンカツさんはこう解説しています。
今日の馬場で出遅れたらレーンでも焦る。先着された3頭に比べれば道中で脚を使って、直線も外を回って早目に動いとる。ヴェロックスに差し返されたのはその分。枠が良かっただけに、スタート決まれば結果も違ったけどそれも運。あと、サートゥルの出遅れで割を食ったのはプランが変わったユウガかな。
— アンカツ(安藤勝己) (@andokatsumi) 2019年5月26日
サートゥルナーリアが出遅れて後ろに居たので、そっちへ気が行ってしまったのだと思います。
皐月賞のように早めに動いてしまうと「サートゥルが有利」なので、あの騎乗になったはずです。
ダノンも居る以上、それは間違いなのですが、サートゥルナーリアが単勝1倍台なので「圧倒的に強い」と勘違いしたのだと思います。
ヴェロックスは本来なら3コーナーまでにもう少し前に居るべきでした。
上記のパトロールビデオを見ると、ヴェロックスは4コーナーで置かれていますが、これは「左回りが苦手だから」というわけでは無いと思います。
コースと馬場の特性によるものです。
リオンリオンとロジャーバローズ以外の馬は実質スローペースでしたので、コーナー区間では各馬にまだ余裕がありました。
そのため、残り800M~600Mの区間を最速で走ったはずです。
これだと外を回した馬はポジションを上げることが出来ません。
更にサトノが外に膨れた結果、ドミノ式でサートゥルやヴェロックスは大きな距離ロスを強いられます。
故にダービーで一番やらかしたのは池添騎手でしょう。
楽に逃げている前を追走せず、加えて4コーナーで膨れてしまったからです。
池添騎手はブラストワンピースの騎乗を批判されていましたが、あれは仕上げてないノーザンが悪いだけで、本来ならダービーの騎乗を批判されなければいけません。
ダービーで外を回した馬が来ないのは
これについて少し補足しておきます。
仮柵が移動して、オークス週よりかは内が走りやすいです。
それに加えて、高速馬場というのもポイントとなります。
高速馬場なのに通常馬場の感覚で走っていると、後ろの馬は残り1000M~800Mでペースアップしないと間に合いません。
コーナー区間を全力で走っても、外からだとポジションを上げる事が出来ず、無駄に脚を使うだけ。
逆に1000M~600Mのコーナー区間で緩んだ場合は、ポジション関係なく切れ味のある馬が勝ちます(32秒台で上がる馬が居るようなレース)。
他の競馬場ならコーナー区間で脱落する先行馬も多く、コーナーが鋭角だと内の馬はトップスピード出さない(出せない)という側面があります。
そのため、差し馬がコーナーで外を回すというのは本来有効な手段です。
でも高速の東京競馬場は違うから、目立つわけ。
これがダービーの舞台に相応しいかと言えばそうは思わないですが、ノーザンあたりはダービーを逆算してポジションを取れる馬の育成をやっているはずです。
そのため先行で結果を残した皐月の上位3強は崩れないと思いましたが、池添騎手にやられた形となりました。
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