水沼元輝騎手の処分はJRAの見せしめ!?スマートフォン事件に金子騎手が見解

JRAよりスマートフォンの不適切使用で水沼元輝騎手が9ヶ月の処分が下りました。

以下、JRAの公式の発表です

本日7月10日(水曜)、第2回裁定委員会を開催し、下記のとおり決定しましたのでお知らせいたします。

騎手 水沼 元輝は、2024年3月2日(土曜)から同年5月26日(日曜)までの間、調整ルーム入室義務期間中にトレーニング・センターおよび競馬場の調整ルームの居室内に複数回にわたりスマートフォンを持ち込み、Webサイト等の閲覧を継続的に行った。また、2024年第2回東京競馬第12日(5月26日(日曜))に騎乗のところ、前日に美浦トレーニング・センター調整ルームの居室内で他者との通話および通信を行った。
これは、本会の騎手として重大な非行があったものと認め、日本中央競馬会競馬施行規約第67条第17号および日本中央競馬会競馬施行規程第147条第20号により、2024年5月31日(金曜)から2025年2月28日(金曜)まで騎乗を停止する。

 

ネット上では、後輩に暴力を振るった池添騎手が2週間の騎乗停止で済んでいるのに、何故9ヶ月にもなったのだろう、という声もあります。

以前もYouTubeにて解説しましたが、スマートフォンの使用は競馬法や競馬施行規程に抵触しているわけではありません

この動画の内容を簡単に解説しておくと、60年以上前にあった八百長事件の防止策として調整ルームの運用が始まったのですが、他の公営ギャンブルと違って実質的な八百長防止策にはなってないです

他の公営ギャンブルは前日昼に施設に集められ、スマホを回収されます。

スマホを回収した後に翌日以降の対戦相手が決まる形です。

公営競技は選手同士が結託すれば、順位操作などの八百長は可能ですが、それを外部に伝える手段が存在しません。

だから一定の八百長防止策にはなるのです。

一方で中央競馬は調整ルームに入る時間までに、土日の出走馬と枠順が公開されます。

八百長の打ち合わせやインサイダー情報は調整ルームに入るまでに、終えておけば大丈夫です。

そのため、スマホの使用禁止は全く意味のないルールなので、JRAも外部に明るみにならなければ処分しないのが通例でした。

 

知らない人も多いと思いますが、そもそもルールブックには「レース当日、所定の時間までに前検量を行う」事のみ明記されています。

スマホどころか、調整ルームについてもルールすら存在しないです。

だから今回もJRAは処分の理由として「公正競馬の確保についての業務上の注意義務」としか述べていません。

明文化されているルールに違反しているわけではないですから。

公正競馬確保の観点から

本来なら、水沼騎手がスマートフォンを使ったことにより、どのように公正競馬が阻害されたのか説明しないといけません

スマホで具体的に何をしていたのか?

報道によれば
・飲食店への予約電話
・インターネット通信
・TikTokの閲覧を行った
とありますが、それならば過去の事例と一緒で

30日間にしないと整合性が取れないです。

 

だから、水沼騎手は結構なやらかしをしたと推測します。

例えば、TikTokのDM機能で飲食店(キャバクラ)の予約のついでに、自分が乗る馬の情報などを流した(ボートの西川容疑者みたいな八百長)といった可能性もあるでしょう。

 

ただ、水沼騎手の該当日は1鞍のみで、16番人気16着でしたから八百長もクソも無いです。

でも。この週は厩務員のストライキがありました

美浦は土曜日の24時間が全て作業がストップだったようですが、美浦内部の様子がほとんど報道されなかったです。

競走馬は調教タイムが計測されない日も、毎日軽い運動しているので、土曜日のストは日曜日の結果に大きく影響します。

だから、僕のダービー予想は関東馬軽視しました。

そして、実際に関西馬が上位独占だったわけですが(何故か馬券取れてない)、土曜日の美浦の状況を水沼騎手が外部に伝えていて、重い処分になったの可能性もあるでしょう。

でもストの情報・詳細はJRAの施設内で起きているわけですから、公正競馬の観点上、JRAが報告すべきです。

金子騎手の見解

この事件に関連して、本日JRAの金子騎手はブログで

このような見解を述べております。

僕ね、最悪な実例として免許剥奪まであり得ると思っていたんですよ。

見せしめとして。

以前にあった、ジョッキールームに携帯を持ち込むという事案。

そこからの制裁かつ処罰。

JRAは緩くね?なんて聞こえてくる世論から、見せしめとして免許剥奪まであり得ると僕は思っていました。

後悔、先に立たず。

心を入れ替え、調教も休み無く調教に騎乗し、その足で休む間も無く牧場でも騎乗しています。

手癖が悪く、始末におえないアホな後輩は今までもいました。

そこまで救えないものでは無いと僕は思うし、彼には意欲と気合い。やる気がある。

何とか立ち直って障害界を引き継いでいって欲しいものです。
出典:https://ameblo.jp/kaneko-soratobu/entry-12859401827.html

 

もし仮に、見せしめや感情で処分を重くしていたら大問題です。

過去の事例や歴史を勉強せずに、物事を感情論で判断する人間は公営競技に携わるべきではありません。

重ねて言いますが、9ヶ月もの騎乗停止となる「公正競馬を阻害する」理由をJRAは説明しない理由は何なのでしょうか。

後輩に暴力を振ったり、恫喝すれば、実際のレースで有利に進められる可能性もあるわけで、なぜそういった行為が軽い処分で、スマホを見ただけで9ヶ月の処分になるのか?

なぜ競馬マスコミは取材しないのでしょう。

公正競馬確保の観点から見逃す事がせない話だったのでブログ記事にしました。