福永騎手「西日発言を茶化されて嫌だった」
今は、メディアの取材から少し距離を置くようになったという福永騎手。
その契機の一つに「チャンピオンズCのコメント」とそれに対する「競馬ファンの声」があったとの事。
ジョッキーという立場の悩みを、福永騎手が赤裸々に語ります。https://t.co/hNyuKHtqj2
— netkeiba.com (@netkeiba) 2019年3月27日
昨年の3月までnetkeibaで、4年間にわたって連載コラム『祐言実行』を担当した福永騎手。騎手ならではのメッセージを発信し続けてきました。その役割を後進の佑介騎手らに託し、自身のコラムの終了を決断。「情報を積極的に提供するのは義務」と思ってきた福永騎手の心に変化をもたらした出来事とは? 新旧コラムニストが「騎手による情報発信」を議論します。
(中略)
福永 きっかけはひとつではないんだけど、ひとつ例を挙げれば、チャンピオンズCで負けたときに(ケイティブレイブ11着)、レース後のコメントで「直線に向くと西日が当たって、それを嫌がっている感じだった」って言ったでしょ。俺からすると、これは面白いと思って話したんだよね。なぜなら、これだけ長く馬に乗ってきて、馬が西日を気にすることを初めて知ったから。もちろん、それまでにも西日を嫌がって能力を発揮できなかった馬がいたんだろうけど、ケイティブレイブにはずっと乗っているからこそ気づけた。そういえばパドックや返し馬のときも様子がおかしかったなと考えたら、全部西日が直で当たるときだった。でも、そのコメントをして以来、パドックとかで「西日は大丈夫かぁ~」とか野次られるわけで。
佑介 ジョッキーにしかわからない情報として、ファンのためにもなるだろうという気持ちで伝えたのに。
福永 そうそう。だってさ、西日が力を発揮できない要素になるって、生き物ならではじゃない? そういうことを踏まえて競馬を観たほうが面白いんじゃないかと思ってコメントしたんだけど、それを茶化されたりすると……。
佑介 「もういいや」ってなりますよね。・・・
出典:https://news.sp.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=42941
無料公開の部分はここまでなので、有料会員の人は続きも読んで欲しいですけど、これはかなり難しい問題です。
レース後コメントの難しさ
レース後のコメントについては
・調教師に対するコメント
・馬主に対するコメント
・ファンに対するコメント
と3種類あり、全員から非難を受けないコメントってなかなか無いと思います。
調教師に対しては「次走に向けての改善点を述べる」のが正しいはずですが、それを公に言ってしまうと「この調教師は無能なの?」となるケースもあるわけです。
一方で自分のミスを認めてしまうと調教師や馬主は乗り替わりを考えます。
かと言って下手な言い訳をするとファンからフルボッコです。
福永騎手の西日発言に関しても
・西日は全馬共通に受けるモノであり、そんなに西日が眩しかったのなら他の馬にも影響があったのでは?
・そもそも福永騎手は20年以上騎手をやっているのに、継続騎乗で西日で激変する馬が他に居なかったのなら勘違いじゃないの?
と思った人が多いでしょう。
僕は「調教師の仕上げミスを隠すための配慮(明らかに馬体が太かった)」と考えていましたが、ケイティブレイブを買っていた競馬ファンはそんな好意的な解釈をするわけありません。
「西日でいじられて美味しい」と思わないのなら、ダンマリしておくのが正解です。
過去に福永騎手が「レース後直ぐにコメントのではなく時間が欲しい」と言っていましたが、本来ならそういう時間も必要なのかもしれません。
今回の件は「福永騎手がいい悪い」、「ネタにするファンがいい悪い」ではなく、今の競馬の情報発信システム自体の問題であり、一度見直すべき事象だと考えています。
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